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「シーズン」の記事一覧

新・江師風土記(5)河内神社

シーズン

2017年07月01日


 高知県神社明細帳は、明治12年に内務省の布達により高知県が調査し、まとめた県下の神社の総目録
 神社の名称、鎮座地、社格、祭神、由緒、例祭日、建物や境内の規模、合殿神社、境内神社、信徒数などが記録されたものです。


 河内神社は、県外にはほとんどなく、四万十川、吉野川、鏡川、吉野川上流の山間部に集中

 河内神社の総数は144社で西高東低、高岡郡が47社、幡多郡が33社と半数を占めます。

 四万十川の上流域に69社あり、まさに「河」の神様です。

 四万十町には39社(窪川13・大正13・十和13)の分布となっています。


 祭神では、窪川が天津彦根神(あまつひこね)が多く、大正・十和は猿田彦命(さるたひこ)が多いのが不思議です。
 ここ、江師の河内神社の祭神は、

事代主命(ことしろぬし)と猿田彦神(さるたひこ)。
 事代主神は「釣り好き」ということから漁業の神様とも言われます。
 猿田彦神は道案内の神さま。下津井の仁井田神社の祭礼では、住吉神社までの神輿渡御の際、天狗面を被った猿田彦役の者が先導をしていた記憶があります。

 オートキャンプ場「ウェル花夢」にお泊りの朝は、江師の河内神社を参拝してください。その後、四万十川の河内神社巡りも「おもしろい旅」になるとおもいますよ。

 なんでもない日常

 火野正平の「こころ旅」みたいに、なんでもない風景がとてつもなくいとおしい。気張った観光地にはつかれるあなたにおススメです。

(20170701胡)

ウェル花夢の植物図鑑(5)あじさい

シーズン

2017年06月27日

落葉低木のアジサイは、日本人好みかな

あまり主張しない、季節に添える花。
奈良のあじさい寺「矢田寺」、鎌倉のあじさい「長谷寺」
近くで昔から有名なのが、高知市春野の「あじさい街道」
今、旬なのが「野市西佐古アジサイ街道」かな

(野市西佐古・物部川右岸堤防)
妻の里近くの「越知町鎌井田・日ノ浦あじさい街道」をあげちょかんとおこられる

それでもウェル花夢近くを紹介しないと訪ねたキャンパーに申し訳ない
一押しは、「水車と紫陽花」。
中村安並とくろしお鉄道宿毛駅近く

原色牧野植物大図鑑には
「和名のアジはアツで集まること、サは真、イは藍の約されたもの。青い花が群れて咲くから」と書いてある。

 

 

一株でも群れて咲くのに、群植すれば壮観そのもの
アジサイは雨が似合うと思ってるのは日本人だけで
南ヨーロッパなどでは、からっとした青空によく映えるとのこと

アジサイに雨蛙
草野心平もケッコケロロ、ケッテコロロとよろこぶ季節

(8号ケビン)

梅雨シーズンは、

ゆったりと、

まったりと

ソロキャンプが

お似合いです

(20170628胡)

新・江師風土記(4)ヤギのはなちゃん

シーズン

2017年06月26日

 

(5か月くらいのはなちゃん)

オートキャンプ場ウェル花夢と

江師地区・自伐林業グループ「江師もくもくクラブ」の

共同企画で始まった『江師ヤギ牧場』

「江師もくもくクラブ」が毎日のお世話、

ウェル花夢は乳しぼりとチーズ作り

そんな役割分担で絵を描いて

とりあえず、一頭を飼えるか試験的に始めたのが

2014年10月 土佐清水市三崎の

野老山さんに譲っていただいたのが「はなちゃん」

生まれて3か月ばかりで、お母さんと別れさせることをしてしまった。

野老山さんは「梅ちゃん」と呼んでたのですが

近所に永山の梅ちゃんがいるので、

ウェル花夢の「はなちゃん」に改めました。

 

はど、くすばかずら、セイタカアワダチソウ、竹、椎、樫などなど、

ウェル花夢周辺の整備のため刈払った花木草木何でも元気に食べてくれる。

それでも、一品食いは大嫌いで、

すぐにプイと食をやめてしますグルメ派でした。

ウェル花夢のお客さんにも「はなちゃん」と

可愛がっていただきました。

子どもには、ヤギのウンチ💩を手に取って、

割って、嗅ぐように差し出すと「くそうない」

(首輪は愛犬キートンの形見)

 

毎朝の餌やりとベットメーキングと柵内掃除

冬は食べ物がなくて大変。A飼料のトウモロコシに代替え

半年たって飼い方の試験に合格。

クラブに『江師ヤギ牧場』拡大計画の提案をしたら

あっさり否決。 「生き物は責任がもてん」

仲間も増えることのない一人生活を強いることになった

(申し訳ない)

イギリスでは一匹飼いは、動物虐待の犯罪行為

ましては、雌の本懐を成し遂げることもできない

一度は、疑似妊娠のようになり、

乳腺症にも感染して獣医さんのお世話にもなった

 

どうしようかと悩んでいたところ

南国市のOK牧場のニュースを見て、

「よっしゃOK牧場」となりました。

お別れの写真です。OK牧場さん、はなをよろしく。

 

(はな。子ども産まれたら会いに行くよ)

(20170626胡)

ウェル花夢の植物図鑑(4)ヒメシャラ

シーズン

2017年06月20日

ヒメシャラ(姫沙羅、学名Stewartia monadelpha Seid.et Zucc、ツバキ科ナツツバキ属)
開花:6~7月

 

白く清楚な花は、夕方には落下してしまう一日花。

平家物語の盛者必衰の理ですね。
木肌が平滑で、こちらの方言で「アカタ」と呼ばれる。
よく木肌から「百日紅」と呼ばれるが赤の他人ですので間違わないでください。
控えめな花は、あなたと一緒だと思います。花言葉は「謙虚」

 

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1本の株立ちもいいのですが、たくさんの仲間と陽を浴びるヒメシャラ林が初夏によく似合う。
近くでは天狗高原のセラピーロードの大引割近くのヒメシャラ林が最高です。
ヒノキのチップロードに熊笹の緑、ヒメシャラの淡い赤褐色の木立、
みずみずしい葉に7月になれば白い花を添えてくれる。
オートキャンプ場ウェル花夢から天狗高原のセラピーロードまで2時間弱です。

 

ふるさと林道松原中津川線経由でゆっくり走るのが、いいと思います。
梅雨時期でも、雨を楽しんで、松原のパン屋「シェ・ムア」によって、コーヒーブレイクしてください。

(20170620胡)

新・江師風土記(3)江師の地名考

シーズン

2017年06月19日

(江師の全景)

(写真の右下がオートキャンプ場・ウェル花夢)

「江師」は、漢字2字で2音節エ・シであり、日本語では理解できない地名である。
 子どもの頃、「大正には市が「エ市」と「コイ市」、隣り合って二つあるよ。」と戯言をいうくらい不思議な地名であった。江師がウェル花夢のあるところで、小石は対岸の小さな集落

 「江」は、入江と川の意がある。特に多いのが「江尻」地名で全国に分布する。江尻は川尻や川口と同じ場合と海岸の場合とがある(民俗地名語彙)。エジリがエシに転訛したとすればここ以外にも事例がありそうだがみあたらないし、江師地区には梼原川の還流丘陵をようする地区ではあるが、特に川を意識する川尻や河口の地形でもない。
 西土佐の江川や四万十市の鵜ノ江など「江」の地形的特徴が理解できるが、江師は川地名とは思えない。

 

(メキシカンハット)

▼アイヌ語
 お遊びで地名アイヌ語小辞典(知里眞志保著)で「江師」をあててみることにする。
 「e-+si-kot(え・シコッ)」と読めば、(頭)+(大きな窪地)となる。つまり、四万十川の河川景観の特徴である穿入曲流の還流丘陵が、ここ江師の地形的特徴であり、集落の中央に位置する字「村中山」に鎮座する河内神社の鎮守の森が丁度「頭」であり、その周囲となる旧河床が「大きな窪地」と見える地形である。この「え・シコッ」が転訛して「エシ」となり江師の漢字をあてたのではなかろうかと推定してみる。古代、梼原川を往来するだれもが、このメキシカンハットのような景観をみて「え・シコッ」といったであろうと納得する景観である。
 ちなみに、この江師の対岸が小石である。小石は周囲を江師に囲まれた四万十町で面積5ha位の一番小さな大字である。地検帳でも枝村として位置付けられており、江師村の庄屋の支配下であったようだ。この小石を昔の人は、「小江師(コ・エシ)」と呼び、それがいつとなく転訛してコイシとなったとみるのはどうだろう。

 

(烏帽子の地名は多い)

▼烏帽子説
 メキシカンハットといったが烏帽子の形から命名された地名は全国にある。多くは烏帽子山、烏帽子岳、烏帽子岩といった山容や岩礁、岬であるが還流丘陵のこの地形は烏帽子ともいえ、エボシからエシに転訛したのではと根拠もなく思ってしまう。

 

▼「エゴ」説 入りこんだ所・凹状地形
 他の言語での安易な解釈は危険との指摘があるのでアイヌ語起源説ではなく「エゴ」説はどうだろう。
 「エゴ」は、高知県安芸郡や山口県柳井市では、日当たりのいい山の窪地。徳島、高知県では川の彎曲して淀んでいる所。高知県幡多郡では岩の穴、岩と岩との間のことをエゴタともいう(民俗地名語彙)。高知県方言辞典にも「川が深くて淀んでいる所(大正)」。エガマなどの柄を差し込む穴、固定させるクサビをエゴともいう。エゴシがいつの日か転訛してエシになった。
 それと「シ」の解釈である。方言でいえば「おんし」「おとこし」「おなごし」の人の意の「し」。そうなれば「凹状地形に住む人」から江師となったのか。合理的な根拠は一つもないが、思い浮かべたままの備忘録である。
 

四万十町の地名なら「四万十町地名辞典」hpを

(20170619胡)

ウェル花夢の植物図鑑(3)金糸梅

シーズン

2017年06月14日

(ウェル花夢のゲートで待つ)

キンシバイ(金糸梅、学名Hypericum patulum、オトギリソウ属)
開花:6~7月

 

道路の植栽として、ウェル花夢にくる途中にも会ってることでしょう。
「外来種」といえば、密入国したような悪のイメージですが、
入国が江戸時代の宝暦10年(1760)としっかり記録されていれば、
密入国でもなさそうだし、年齢も重ねていれば立派な市民権を得たということ。

(キャンプサイト、のり面に)

実際に、生垣から道路の余地植栽に大いに活躍しています。
丈夫な性質ですので、多分、あなたの庭にも植栽しているのではないでしょうか


梅雨の雨を葉末に流し、風に揺れる株立ちと黄色の花。金糸梅とは高貴な名前です。

 

(20170614胡)

新・江師風土記(2)残った島の村

シーズン

2017年06月09日

(上部がウェル花夢のある江師地区)

 

地平線に沈む太陽をおっかける北海道の道。

そんな走る旅と真逆なのが四国の道、とりわけ高知の道
四国山地のしわをぬって流れる四万十川は曲がった川、

それに沿った道も曲がっていた。
今ではトンネルと橋で改良され串刺しとなった国道(信号も少ないので自動車専用道)である。
ただし、中村(四万十市)方面からおバカさんなナビに頼っていたら、

地図上ではウェル花夢直行の「酷道与作(R439)」を案内するので要注意

 

四万十川を車で走るときは、窓、全開がいい
たまには、折れ曲がった旧道を寄り道するのも変わった景色にであえ、楽しいもの。

その折れ曲がった四万十川は『穿入蛇行(曲流)』といって全国的に有名で、
その中でも特徴的な地形が『曲流切断』による『残った島』がある。

 

野本寛一著『四万十川民俗誌』に

「上流からの水勢が、第一曲点に突流し続けることにより、湾曲の頂点たる第二曲点を迂回することなく直接第三曲点に達し、貫流するようになる。こうなると、迂曲流と貫通流に囲まれた地は川中島となる。やがて、迂曲流の水がなくなり、流れは第一曲点と第三曲点を結ぶ川筋を本流とするに至る。環状をなす曲流河床跡は長い年月の間に安定した水田となり、残存島の裾麗部の一部や環状の水田を屏風状にとり巻く周囲の山の山裾に民家が集まる。こうして、曲流切断という自然のドラマによって形成された円環状の地形は、まことに日本人好みの小宇宙を出現せしむるのである。人びとは、そこをムラの景観の核、信仰の格として大切に守り続け、そこにムラとムラびとを守る神を祭る。」とある。

 

四万十町では、下津井・西ノ川・江師・大正(田野々)・昭和(戸口)・大井川に『残った島』はあり、その多くが鎮守の森となっている。

2時間あれば全行程、見て廻ることができる。

上の写真は1975年(昭和50)11月の航空写真で
右側から下部に流れる川が四万十川1支川梼原川、

上部の段丘耕地の真ん中に緑色の森となっているのがウェル花夢のある「江師」である。
ウェル花夢は、この写真にはないが

江師地区の右側の緑色の区画された農地(旧大正営林署江師育苗場)の場所に位置する。

江師地区の中央部が、いわゆる「残存島」の鎮守の森で、字名はまさに「村中山」。
旧河道の農地、山裾の民家とあわせ「曲流切断」の円環状地形がよくわかる空中写真である。

 

ウェル花夢にキャンプにきたら、ぶら~り江師をひと廻りしたら実感するよ

 

四万十町には、国選定の重要文化的景観として『四万十川流域の文化的景観 中流域の農山村と流通・往来』、国指定天然記念物の『小鶴津の興津メランジュ・シュードタキライト』もあり
地球の移ろいを感じる旅となるでしょう。

(20170609胡)

ウェル花夢の植物図鑑(2)いろはもみじ

シーズン

2017年06月07日

イロハモミジの翼果。プロペラのように飛べ

タカオモミジ(高雄楓、いろは紅葉、イロハカエデ、学名Acer Pallmatum、カエデ属)
開花:4~5月。写真は果実

 

日本で代表されるモミジが一般にイロハモミジと呼ばれる。
5月ごろ開花、6月には果実が二つの羽子(翼果)となり新緑の葉に美しく映える。

 

少しでも遠くに種の保存をしたいのか
プロペラのような羽子の形状はいじらしくも理にかなっている。
そんなところが、魅かれる植物のひとつである。

 

原色牧野植物大図鑑でも「タカオモミジ・別名イロハカエデ」となっている。
「高雄楓」は、京都の紅葉の名所・高雄(尾)山にちなんだもので、
カエデ類の園芸品種の大部分はこれから改良されたものという。
イロハカエデ(もみじ)の命名由来は葉の裂片の数え方によるもので
それを「いろはにほへと」と数えたことから「イロハ」となったとか。
紅葉で有名な日光いろは坂。数え方としてはもうとっくに死語で
「・・よたれ」のヘアピンははどのあたりになるかさっぱりわからない。

 

葉の切れ込みが深いカエデを「〇〇モミジ」
葉の切込みが浅いカエデを「〇〇カエデ」と呼ぶ、という説が通説のようだが
モミジの語源は、木の葉が赤や黄に色づくことの古語「もみず」からきたもの
カエデの由来は、葉形がカエルの手ににているところから音韻が転訛したという

 

奈良時代まではモミチと濁らず発音され、「黄葉」と書かれたが
平安時代以降になると「紅葉」と書くことが多くなったという。
鎌倉時代になるとモミジがカエデ類の総称になったということだ。

私たちの見える色の世界も、時代において大切にした色、美しいと感じる色
それころ色々感じ方がちがってきた。
どうしてモミジは赤・朱でなく紅なのか。
薔薇色、緋色、丹色、茜色、臙脂色、小豆色
福田邦夫著「色の名前507」を読めば色の世界が違って見えてくる。
こちらのサイトも面白い。→四万十町地名辞典サイト→地名文化財「白と黒」

 

植物も種の保存から、遠くへ飛びたい、鳥に運んでもらいたいと
種子の色や形が進化していたのだろう。
ウェル花夢のピラカンサスの赤い実も、冬となり雪が降るとそのコントラストに
鳥がいっせいに寄ってきてついばんでは、遠くへ運んで行ってくれる。

(20170607胡)

ウェル花夢の植物図鑑(1)ヤマボウシ

シーズン

2017年06月06日

10号ケビン前のヤマボウシ

ヤマボウシ(山法師、ヤマグワ、ヤマグルマ、学名Cornus Kousa Buerg、ミズキ科ミズキ属)
開花期:6月~7月

 

ウェル花夢の10号ケビン、5号ケビンに見ることができます。
本来は西日本など温帯域に生育する花木ですが
今では園芸品種として街路樹や庭先にも植えられるようになりました。

新緑の葉の上に添える美しい白い十字架のような花形、
実は花弁ではなく総苞片(花のつけ根の葉)と言うそうです。
その中に黄緑色の小花が20~30個球状になっているのが集合花です。
葉の上部に咲くので、上から見るのが一番です。

秋になれば真っ赤な実となり、果肉は甘みも食感もよくそのまま食べられるますが、
ジャムや果実酒などに加工する方が多いそうです。

原色牧野植物大図鑑

花を法師の頭に、4枚の総苞片を頭巾に見立て「ヤマボウシ(山法師)」の和名となったそうです。

ウェル花夢には、アメリカハナミズキやサンシュユは植えていませんが兄弟です。
アハミズキに比べ病気にもなりにくい。葉よし、花よし、紅葉よし。
10m近くの高さになるので、それをみこして自由に育ててください。
個人的には早春を待ちわびたように咲くサンシュユ(山茱萸) が好きです。

(20170606胡)

(風車のようなヤマボウシ)

新・江師風土記(1)田植え

シーズン

2017年06月05日

ウェル花夢の江師地区。田植えも終わり、水と光をたっぷり浴びて育つ

田舎で生きるすごいところは、毎年おなじことを繰り返すこと。
後継者がいない、機械貧乏、現金のため出稼ぎが一番
・・とかいいながらも、
春になると山間の少しばかりの田んぼに水をはり田植えのしつらえをする。
 
1年サイクルの暮らしぶりは、
2千年の体に焼き付いた弥生人のDNAなのだろう。
そんな弥生文化の稲づくりは、
縄文時代を生きる自由な山暮らしの人々にとって
退屈な苦役でしかなかったのではないかと思えてくる。
 
シーシュポスの神話にこんな刑罰がある。
「大きな岩を山頂に押して運ぶ。
 と、その瞬間に岩は転がり落ちてしまう。
 また、同じ動作を何度繰り返す」というもので、
意味のない行為が最大の刑罰だという。
 
(並ぶ早苗)

稲作を意味がないというわけではない
米が暮らしに豊かさをもたらしたと歴史で習ったが、
失ったものも多い。
佐賀県吉野ヶ里の環濠集落は、稲の「富」が集積されるゆえに、
収奪と配分に力関係が生まれ、
外敵から「富」守る必要から、
戦いも生まれてくる。

 

縄文の山人の暮らしは、春は春、秋は秋の、
時折々の山の実りをいただくだけ。
余分にいただくこともないから、
蓄える「富」も必要がない、蓄える土地もない。
外敵が来ることもないが、来たら山にいっとき隠れればよい。
土地に縛られることもない自由人。

 
「漂白」と「定着」は生き方の分かれ道
家を建てその借金のためにがむしゃらに働く都会の人々は
土地に呪縛された里の人と同じ弥生人に流れる「定着」のDNA

私のDNAは「漂白」する縄文人に違いない。

(20150605胡)

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